【永い後日談のネクロニカ】ドール構築論 アリス/ホリック解説

永い後日談のネクロニカ ドール構築論 アリスとホリック解説 アイキャッチ

アリスホリックの魅力をお届け!!

あるか アイコン

こんにちは、アリスと言えば人柱アリスな世代――あるかと申します。
(人柱アリスご存じですかね? 素晴らしい曲の名前ですので、ネクロニカがお好きな諸兄は是非シナリオの種にしましょう)

今回からTRPG――永い後日談のネクロニカにおける “ドール構築論”を書かせていただきます。

そもそも「ネクロニカとは?」という方々向けのお話や、基本ルールブックについてはこちらの記事にて。

【狂気と退廃のTRPG”永い後日談のネクロニカ”の魅力】

ネクロニカ紹介

さて、今回の記事から綴らせていただく僕のドール構築論なのですが、主に二種類のネクロニカプレイヤーをターゲットにして書かせていただきます。

①ネクロニカを初めて遊んでみる方、あるいはネクロニカに慣れてきた方で……。
ぶっちゃけどんなマニューバを使ったらいいか分からない! という方(以下ライト層と呼びます)

②ネクロニカをある程度やり込んで、自分のイメージしたドールをもっと活躍させたい!
あるいは、もっと活躍するドールを作れるようになりたい! という方(以下やりこみ層と呼びます)

なので、この二つに当てはまらないという方にとっては、僕の構築論はあまりニーズに合致していないかもしれません。
ネクロニカ界隈では多くの先達が様々な視点からマニューバ解説、構築論執筆に取り組まれていますので、他に良い文章があればそちらを参照されることもお勧めしておきます。

 

論文

 

序論:そもそもこの記事どうやって読めばいいの?

シリーズ記事の冒頭ということで、まずは僕のドール設計に対しての考え方を述べたうえでこの記事の参考資料としての活用の仕方をご案内しておきたいと思います。

おっと、ここはあくまで構築論としての体をなすための通過儀礼的な文章にすぎませんのでネクロニカ初心者のみなさんや
「いやいやそんなの良いからさっさとアリス/ホリックの話しろや」という皆さんはスルーして本論からご覧いただければ問題ありませんからね。

 

目次

あるか式:ドール設計の基本方針

その1……最優先は愛と性癖

ネクロニカはTRPG、卓に集った仲間とコミュニケーションを取りながらその場限りでしか味わえない物語をみんなで描き上げることを楽しむゲームです。

システム上、原則として対戦を行って腕を競って楽しむゲームではありません。
(そういった遊びを可能にする同人サプリメントもあるそうですよ、是非遊んでみたいものです)

なので、僕はドール作成において一番最初に重視すべきだと思うのは、自分の描きたいドールのイメージや自分のやりたいこと――

すなわち愛と性癖であり、性能はその次に考えればよいものだと思っています。

採用理由など愛で十分ではありませんか。

 

マッドサイエンティスト

好きなマニューバを選んでから、細かいことは後で考えたまえ

しかし、だからと言ってせっかく作った自分のドールが姉妹に一切貢献できないままセッションを終わるのは寂しいですよね?

特にライト層のみなさんにとっては、自分のイメージしたドールをどう作ればよいか分からないといった方や、そもそもうまく形にできないという方もいらっしゃると思います。
そこで今回の記事では、マニューバひとつひとつの個性についての解説と共に、なるべく活躍可能なドールとしての性能を保ったサンプル構築も紹介していきたいと思います。

 

その2……王道にひとかけらのあなた流を

 ネクロニカというゲームには、平成25年のサプリメント『歪曲の舞踏』発売以来、新しいマニューバが追加されていません。当記事執筆時点(令和2年5月)では、既に既存のマニューバでの構築は研究し尽され、環境が硬直しています。

…と言えば悪いように聞こえるのですが、実はこれは王道が確立されているという良いことでもあるのです。分かりやすく言えば、『正しいバットの振り方がしっかりと研究されている』ということでもあります。つまりライト層のみなさんにとってはどんなドールが活躍できるのかすぐに理解し、やりこみ層に早く追いつくことができる環境であり、やりこみ層にとってはどんなマニューバの組み合わせで個性を演出しようかという『あなた流』を効率よく研究できる環境でもあるということです。

 本構築論では、そんな『王道』『あなた流』を楽に見つけられるようなお手伝いができる記事の書き方…具体的には、マニューバ個別の解説を充実させて特徴を紹介したり、サンプルと併せてカスタマイズ案を提案したりする形でご案内をしていきたいと思っています。

 

プレゼン

その3……“選択肢”と”確実性”の重視

これはカードゲーマーでもある僕の個人的な考えです。大きく構築論に反映させることはありません。

強く、活躍できるドールとは『選択肢』を多く持ち、なるべく運に左右されない『確実性』を持ったドールであると考えています。
なのでサンプル構築やマニューバ紹介には、「あれ? ダイスによってはもっと高い攻撃力を狙える組み方があるんじゃない? 」というものもあるかもしれません。

僕は(あくまで個人的な考えですが)運次第で強さがブレたり、特定の状況下でのみ活躍できるようなドールを上手く扱うことができません
なぜならば、僕がカードゲーマーであるとともに、仲間の認めるファンブラーだからです(泣)

絶望

「固定値は裏切らない……」

記事の活用の仕方/読み方

本構築論は、以下のような形で綴らせていただきます。

 

【ポジションとスキルの解説】

構築記事サンプル1

前半部分

 

【サンプル構築紹介】

構築記事サンプル2

後半部分:サンプル構築の見方

 各マニューバのデータについては、それぞれ基本ルールブック改定第1刷(エラッタ1.6.1まで適用済)、歪曲の舞踏第2刷に準拠して論じたいと思います。

 また、本構築論は個別のマニューバの視点から見た(専門体な言葉を使えば、各論的な)構築論であり――
例えば白兵型のドールがどうこう、盾型のドールがどうこうというった(総論的な)構築論はまた別の機会にお話しをする旨を念のため申し上げたうえで、本論へ入っていきたいと思います。

 

本論  ポジション各論

【アリス】

アリス トレス

公式ルールブック アリスのトレスを含みます

後日談の戦いと恐怖を受け入れない、日常を訴えるドールです。基本ルールブック66ページ、歪曲の舞踏38ページにデータの記載があります。

基本ルールブックの解説にもあるとおり、戦う力……つまり戦闘面でのマニューバの性能は心もとないですが
貴重な狂気点や対話判定に関するマニューバを多く保有するため、狂気点管理が重要となるセッション。
特にキャンペーンシナリオでこそ真価を発揮するポジション
とも言えるでしょう。

アリスのスキル

【少女】
コストが0なのが強力ですが、公式裁定によると対話判定を行うことができるのは”マニューバを使ったドールだけ”
※対話判定を”行う”ことができるのは、あくまで自分だけ。改造1【ボイスエフェクト】のように”お互いに”行うわけではないということですね

つまり独り言です()

射程が0であることにも注意が必要ですね。

対話判定自体補正値を獲得しにくく、1d10で5以上の50%の判定を成功させなければ効果が表れないため
場合によっては一切活躍せずにセッションが終わるケースもあることから、積極的には採用しにくいマニューバでしょう。

しかし、攻撃のタイミングでラピッドタイミングを発生させ、【少女】を使って熱いロールプレイをしてから攻撃の判定ダイスを振る、なんて使い方はできるので、対話判定が失敗しても全くの無価値とはならない(と信じたい)ですね!

【お姫様】
性能としては実質的に姉妹の行動値を1点上昇させるマニューバと言っていいでしょう。
コート【先読み】ほどのインパクトはありませんが、姉妹を細かく支援することができる貴重なマニューバです(【先読み】の性能の高さがおかしいだけとも言(ry) )

このままではアクションを行うカウントがズレて姉妹のホリック【殺劇】が発動しない! といったシーンで
華麗にダメージタイミング【お姫様】を発動してカウントを合わせてあげるとかっこよく見えます。(せぼねで良(ry

お姫様 AC

 

【癒し】
ポジションにアリスを選択する理由になりうる強力な対話判定補助マニューバです。
特に卓のメンバーに(僕みたいな)出目の悪い人が居るとこの補正がありがたがられます。

ただ、自分が振る対話判定には補正が乗らないので、自分の出目が心配だという場合にはこちらではなく【負けない心】の方を選択しましょう。

 

【楽園の天使】
姉妹を全員を強制ワープさせるマニューバです。

一見使いどころが難しいように見えますが、実は尖った性能を持つマニューバですね。
似たようなマニューバにソロリティ【花園の集い】があります。

まず、効果が『移動ではない』ので移動妨害で止められないことだけ見ると単純に強いです。
手駒は原則煉獄~奈落に配置されますので、全員を遠距離攻撃が可能なドールで固めた姉妹であればこのマニューバを起点に一方的にせん滅するビルドが成立する…かもしれません。

また、このマニューバが全マニューバ中最強のマニューバに化けるシーンが一つだけあり、それが『楽園からの逃走』が勝利条件のバトルパートですね。
逃走ピンポイントメタ(逃走ギミックだけを狙い撃ちしたマニューバの採用)にはなってしまいますが、ポジションにアリスを選択した場合には十分検討の価値はあるでしょう。

天使 AC

【負けない心】
自分の対話判定に補正をかけられるシンプルながら貴重なマニューバです。

優先度の高いマニューバではありませんが――(あれ? 対話判定が永遠に成功しない……)というのは結構絶望的な気分になるので
アドベンチャーパートの出目に自信が無ければ取得してもよいかもしれません。

 

【祈り】(サプリメント 歪曲の舞踏掲載)
狂気点管理の分野においては現環境最強クラスのマニューバです。

ポジションにアリスを選択したならば是非取得したいマニューバでしょう。

発動条件も厳しく見えますが、ネクロニカは盾役が強いシステムであるため、思ったよりも条件クリアは簡単です。
ESP系のマニューバでパーツを損傷させてきたり、精神攻撃を行う手駒を処理してから宣言すればほぼ効果を発動させることができます。

キャンペーン序盤でたからものを失ってしまい、依存発狂してしまったドールが居たとしても、このマニューバがあれば新たなたからものを探さなくても発狂を解除させることができます。
たからものの狂気点管理をただでさえ狂気点管理に適応したアリスで行える、しかも姉妹全員に対して一度に回復を行えるインパクトはこのマニューバ随一の強みでしょう。

 

祈り AC

 

【輝く表情】(サプリメント 歪曲の舞踏掲載)

自分の対話判定が成功した際、相手の未練を減らすことができるようになります。

逆はできない(相手の対話判定が大成功しても相手や自分の未練は減らない)ので少し注意が必要かもしれませんね。
対話判定に積極的に補正値をくれるNC相手であれば、採用しておくと嬉しい場面もあるかもしれません。
(記憶のかけら減少制限に引っかからなければかなり強かったですが……)

 

アリスのサンプル構築

①サポーター兼アタッカーアリス構築

アリス
ステーシー/ステーシー
武装3〇/変異2/改造0
アリス【任意のアリススキル】(【祈り】【癒し】【楽園の天使】あたりを推奨)
ステーシー【蠢く肉片】
ステーシー【失敗作】
ステーシー【死人の流儀】(歪曲)or【肉の盾】
武装 ①【カンフー】②【発勁】③【任意の攻撃マニューバ】
変異 ①【しんぞうorしっぽ】②【おとこのこorよぶんなめorよぶんなうで】

 

女兵士 AC

・プレイング
ネクロニカは基本的に特定の役割に特化した一貫性のあるポジション/クラス/スキル/パーツ選択をしたドールの方が強くなります。
戦闘が苦手なアリスの特性上、攻撃の中心になるより支援行動に主眼を置いて、使用しない行動値を使って攻撃を行うサブアタッカーが望ましいでしょう。
(メインで攻撃を行うドールはホリックやオートマトン等の攻撃役向きのポジションを割り振られたほかのPLにお願いしましょう)

【癒し】(姉妹に対して補正)や【おとこのこ】(自分に対して補正)を採用すれば、対話判定において非常に安定した強さを発揮できます。
(それでも60%なので失敗するときは失敗しますが)

戦闘では、【蠢く肉片】や【死人の流儀】【発勁】【よぶんなめ】を活用して盾役やメインアタッカーを補佐しながら、アクションタイミングでは取得した攻撃マニューバを使って攻撃を行いましょう。
また、【楽園の天使】を採用するならば、武装③の攻撃マニューバは、対戦車ライフル】【アンデッドガン】【ランチャー】などの射程が2以上のものを選択し
姉妹にも相談して、射程の長い攻撃マニューバを準備してもらうようお願いすると専用構築が完成します。

強いかどうかは運次第ですが((笑)

・カスタマイズ/成長

【楽園の天使】採用時に強い【蠢く肉片】を採用するため(あと僕がステーシー大好きマンなので)クラスはステーシー/ステーシーを選択していますが
【蠢く肉片】を採用しないのであれば、ここは自由にカスタマイズ可能です。

おすすめは白兵マニューバでの攻撃を行う場合タナトス/ステーシー、射撃マニューバを使いたい場合はレクイエム/タナトスなどでしょうか。

成長は、貴重な狂気点管理マニューバを多く持つアリスのスキルを取得したり、攻撃マニューバの補正を伸ばせるタナトスやレクイエムのスキル取得を行うとよいでしょう。

 

ミニコラム ドールの役割

構築一般のお話として、役割に一貫したドールの方が強いドールになりやすいです。

アタッカーならアタッカー、盾役ならば盾役に集中した方が強力なドールになりやすいということですね。

しかし、サポーターのみを役割としたドールは(【先読み】など一部の例外を除いて)ネクロニカでは避けた方が無難です。
攻撃も防御もしないドールというものは、他の姉妹の負担を増やすことになってしまうからです。
攻撃ができるドール1人分以上の活躍が見込める場合はサポート専門のドールも十分姉妹に貢献できますが、そうでない場合は少し慎重に考えた方がよいかもしれません。

もちろん、絶対にやってはいけないというお話ではありませんが。

 

②サポーター兼盾役アリス構築

アリス
ステーシー/ゴシック
武装1/変異3〇/改造1
アリス【任意のアリススキル】(【お姫様】【癒し】【楽園の天使】あたりを推奨)
ステーシー【庇う】
ステーシー【平気】【肉の盾】等
ゴシック【肉の宴】
武装 ①【カンフー】
変異 ①【しんぞうorしっぽ】②【けもみみorよぶんなうで】③【よぶんなあたま】or【やぶれひまく】or【だるま】(暫定解決未適用の場合)or【きもちいくすり】等)
改造 ①【リミッター】or【アドレナリン】

アリス

・プレイング
 型として非常に優秀なゴシックベースの盾役です。①のサブアタッカー構築同様、アリスのマニューバを生かした姉妹の狂気点管理を積極的に行いましょう。
慣れないうちは、姉妹がダメージを受けるダメージタイミングでは【庇う】、自分のアクションタイミングには【肉の宴】を連打。
ダメージを受けていなければせぼね。
これで大体勝てます。

・カスタマイズ/成長
強化値のボーナスはどこに振り分けても構わないでしょう。今回は変異に振り分けましたが、武装に振り分けたなら【発勁】や【合金トランク】、改造に振り分けたのなら最強マニューバの一角【ワイヤーリール】を取得できます。

また、サブクラスをバロックに変更して【再生】を取得すれば、低寵愛点環境で強力なバロックベースの盾役になりますのでお好みで変更してみてください。

成長面では姉妹を守る盾役として防御系のマニューバを取得していくもよし、行動値を上げて【肉の宴】などの発動回数を増やすもよし(これが一番強力でしょうか)
アリスのスキルや【ワイヤーリール】などでサポート方面を強化するもよし、姉妹に合わせて自由に成長させてあげるとよいでしょう。

 

【ホリック】

あくまでわがままに、手に入れるべく求め狂う感情と欲望のポジション。

個人的にこのホリックはネクロニカの花形ポジションだと思っています。
※基本ルールブック67ページ、歪曲の舞踏38ページに記載があります。

白兵、射撃、肉弾、あるいは砲撃。どんな攻撃手段を選択するとしても、ホリックはあなたのドールに全ポジション中最強の攻撃力を提供するでしょう。
判定補正、攻撃力補正、支援、行動回数増加、移動補助からアリスほどではないにしても狂気点の回復まで、火力を上昇させる手段を一通り押さえたポジションとなっています。
アタッカーのドールを設計することになったならば、まず第一候補に入るポジションと言って間違いないでしょう。

ホリックのスキル

【加速する狂気】
攻撃判定に固定値補正を加えるスキル。

ホリックを選択してスキルの取得に迷ったらまずこれを取れば良いと言えるほど安定して強いマニューバです。
通常はデメリットが大きい発狂というシステムを一転メリットに変えてしまうゲーム破壊マニューバです。

ホリック全般に言えることですが、白兵、射撃等の攻撃手段を問わず採用可能である点も魅力。
もちろん狂気点を扱う他のホリックスキルとのシナジー(組み合わせ相性が良いこと)も抜群なので、キャンペーンシナリオにおいても早い段階で取得したいスキルです。

【業怒】
単純にダメージを上昇させるスキルですね。

効果が分かりやすく切るタイミングも判断しやすいので初心者の方でも気軽に採用できるスキルでしょうか。
当然汎用性や効果の爆発力という点で【修羅】には劣りますが、こちらは出目の振るわない僕のようなファンブラーでもある程度安定して扱うことができたり
支援・妨害合戦の後のダメージタイミングで火力を上昇させられることがメリットです。

 

業怒

【衝動】
狂気点を代償にマニューバのコストを踏み倒せる犯罪スキル。

定番は砲撃で戦うドールを作りたい!というとき、攻撃回数を増やしにくい【ランチャー】のコストを下げる使い方でしょうか。
もちろん攻撃手段が【ランチャー】ほどコストの高いマニューバでなくとも、コスト0でマニューバを宣言できるというだけで充分強みのあるマニューバです。

また、地味にアクションマニューバ以外のコストも下げられるので、例えばアタッカーが戦闘中の選択肢を広く見るために改造2で【ワイヤーリール】を取得した場合
本来攻撃用に取得しておいた【衝動】を使って【ワイヤーリール】をコスト0で打つなんてアクロバティックな動きはちょっとカッコイイと思います。

 

【奈落の引力】
敵陣へ突っ込む移動のコストを-1するマニューバです。

やりこみ層のみなさんはご存じのとおり、コスト3のマニューバのコストを2に下げるよりも、コスト2のマニューバをコスト1に下げる動きの方が行動回数が増えて強いのがネクロニカです。
このマニューバを採用すれば、なんと変異3【けもあし】がコスト1のバケモノ移動マニューバになります(けもだけに)

キャンペーンシナリオ等で寵愛点が手に入るのであれば、ジャンク【奈落への抗い】等と組み合わせた低コスト攻撃に展開可能なコンボですね。
他にもシンプルに【ワイヤーリール】のコストが下がったりするのがうれしいこともあります。

基本的には【加速する狂気 】や【修羅】の取得が優先でしょうが、移動を意識したアタッカーには重宝されるいぶし銀なマニューバですね。

 

【修羅】
ネクロニカの支援マニューバ中最大のプラス値を持つ強力なマニューバです。

失敗した判定への支援に使うのも強い。支援・妨害合戦の切り札としてチラつかせるだけでも強い。
ですが何といっても本命は大成功に刺して打点を上昇させる動きでしょう。

ネクロニカは手札が見えないカードゲームと違って、NCがPLのマニューバを把握しながらバトルパートを行うので
【修羅】があるのと無いのではNCの妨害の切り方が変わることもあります。

【加速する狂気】に次いで攻撃力の上昇に貢献するマニューバなので、採用価値は高いでしょう。

 

シヴァ 

【堕地獄】(サプリメント 歪曲の舞踏)
配置エリアを変更して敵陣に攻め込むスキル。

実質移動マニューバのコストを踏み倒すスキルですが、加えて効果が”移動ではない”ので、移動妨害を無効化するおまけ付きなのが強い点でしょう。
やりこみ層にとっては有名な【ラピッド移動】←【移動妨害】←【ラピッド移動】のパッケージを使わなくても一発で移動が可能になる上に
二枚以上の移動妨害に対してもこのスキル一枚で対処可能となります。

移動が弱い姉妹であれば、一枚差しておくと思わぬところで活躍する、そんなスキルでしょうか。

 

【狂気の果て】(サプリメント 歪曲の舞踏)
姉妹に狂気点を押し付けるスキルです。いや、嘘です。

近接攻撃を行うホリックであれば多くの場合姉妹とは別エリアで戦うことも多いですから、工夫して使えば実質デメリットなしの狂気点減少マニューバとなります。

ネクロニカは基本的に特定の役割に対して一貫性のあるドール構築が強いゲームですので、狂気点管理をできるホリックのマニューバは少し噛み合っていないようにも見えますが
たからものへの未練を減少できる点や、姉妹に狂気点を管理する手段が無い場合に自分の未練を自分で面倒見られるようになる点が良いところですね。

 

狂気の果て

 

ホリックのサンプル構築

①白兵メインアタッカー構築

ホリック
タナトス/ステーシー
武装3〇/変異1/改造1
ホリック【任意のホリックスキル】(拘りが無ければ【加速する狂気】推奨)
タナトス【死神】
タナトス【殺劇】
ステーシー【失敗作】

武装 ①【カンフー】②【発勁】③【単分子繊維】
変異 ①【しんぞうorしっぽ】
改造 ①【リミッター】or【アドレナリン】

 

カンフー

・プレイング
ここまで読んでくださった方には耳タコで申し訳ないのですが、大事なことなので何度でも言います。

ネクロニカは基本的に特定の役割に特化した一貫性のあるポジション/クラス/スキル/パーツ選択をしたドールの方が強くなります。
やりこみ層のみなさんには釈迦に説法ですが、今回ここで紹介している白兵アタッカー構築は有名なその最たる例であり
研究され尽くしたネクロニカ現環境の全構築の中で最強のアタッカー構築です。

高い安定性と高火力に拡張性が確保されたこの構築、もしまだであれば一度使ってみればあまりの圧倒的性能に感動すら覚えることでしょう。

プレイング? 高度に洗練されたこのドールに細かいプレイングなど不用です。そんなものは僕らのような考えたがりのへんたいさん達にお任せあそばせ。
アクションタイミングが回ってきたら【殺劇】の発動条件を満たすように【単分子繊維】をブンブン。
これで9割がた終わりです。【リミッター】を採用する場合は、事前にNCへ”恋心(独占)リミッターコンボ”OKな卓かどうかをきちんと確認しましょう。

・カスタマイズ/成長
初期作成の段階では、卓のルールで”恋心(独占)リミッターコンボ”の可否で【リミッター】と【アドレナリン】を差し替えたり
武装2を【発勁】と【有刺鉄線】で差し替えたりするくらいが性能を維持しうる限界でしょう。

それくらい構築が研究されつくしているということです。

成長では『変異を伸ばして【よぶんなうで】【よぶんなあたま】の取得を狙う』

もしくは『寵愛点20点を貯めてオートマトン【無茶】→ジャンク【手負いの獣】を狙う(いわゆる”無茶手負いコンボ”』等がセオリーとされています。

 

ミニコラム 有名なコンボ紹介

・改造1【リミッター】+未練【恋心or独占】
戦闘開始と同時に未練の効果で自身の【リミッター】を損傷させ、戦闘開始の瞬間に【リミッター】の効果を発動させるコンボ。
ただし、最大行動値の計算タイミングが未練の効果適用タイミングより前という裁定を採用しているNCの場合にはこのコンボは使えません。
この判断については卓とNCによるとしか言えませんので、コンボの採用の際には事前にNCによく確認をしておきましょうね。

いざコンボ発動のタイミングで「できませんよ」と言われる悲しさはパないの!

・オートマトン【無茶】+ジャンク【手負いの獣】

これはわかりやすいですね。オートマトンの【無茶】で部位を全損させ、【手負いの獣】の効果を効率よく発動させるコンボです。
オートマトンとジャンクという別ポジションのスキルを使うため、最低でも寵愛点20点が必要になりますが、その倍を支払ったとしても成立すれば効果絶大なコンボになります。
先述の高い寵愛点コストから、主に三話以上のキャンペーンシナリオや、初期寵愛点20点でのセッションで採用されるコンボです。

また、ポジションのみで成立するクラスに左右されないコンボなので、あらゆるアタッカー構築で採用可能という点も魅力ですね。

 

②アンデッドガンサブアタッカー構築

ホリック
ステーシー/レクイエム
武装3/変異0/改造2〇
ホリック【修羅】
ステーシー【失敗作】
ステーシー【死人の流儀】
レクイエム【銃神】
武装 ①【カンフー】②【発勁】or【ショットガン】③【アンデッドガン】
改造 ①【リミッター】or【アドレナリン】②【エナジーチューブ】

・プレイング
アンデッドガンの全体攻撃を使った露払いの役割を果たすサブアタッカーのドールです。
レクイエムをサブクラスに持ってきたことで、【子守歌】を採用せず、あえて固定値修正を+2で維持し、瞬間火力を引き上げる形となっています。

プレイングとしては、最もアンデッドガンが効果的なエリアに対してアンデッドガンを宣言し、ある程度高い出目が出たら
支援を積みに積みまくって高火力の全体攻撃で敵を一掃
する動き
になりますね。

もちろん敵のラピッド移動マニューバや、【肉の盾】【庇う】等が無いか注意を払うようにしてください。
※全体攻撃に対する【庇う】の裁定はNCによって異なる上、かなりNC泣かせなのでしっかり時間をかけて確認してあげましょう。
また、難しい裁定でNCが困ってしまったらNC判断に従いましょうね!ネクロニカではよくあることです。

・カスタマイズ/成長
今回はメインクラスをステーシーとしていますが、どちらかというとクラスをレクイエム/タナトスにして【銃神】【子守歌】【殺劇】を選択する構築がメジャーかもしれませんね。
【修羅】の支援値を生かせるように今回は上のように組み上げましたが、タナトスを採用した場合は何といっても
【銃神】【子守歌】でコストが1になったショットガンに【殺劇】を付与する動きがめちゃくちゃ強いのでこちらもオススメです。

 

終わりに【まとめ】

ということで、今回はアリスホリックのポジションスキルについてご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?

あるかさん

アリス狂気点管理が得意なポジション。

キャンペーンシナリオで真価を発揮する狂気点や対話判定に関するマニューバが魅力でした。
一方のホリックは打って変わって攻撃力最強のポジション。

あらゆる手段で火力を上昇させることができる、アタッカーならば選択して損のないポジションです。

今後、他のポジションのスキル構築論も予定しておりますので、あなたが気になっていたマニューバやポジションも
きっとそのうち取り上げられるはずですので更新を楽しみにしていてください!
月1を目安に記事にしていけたらな、と考えております。

それでは今回はここまでで失礼します。また次回、縁があったらお会いしましょう。

 

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この記事を書いた人

デジタルTCGゲーマー兼TRPGプレイヤー。専門分野は永い後日談のネクロニカ。他にはシノビガミやインセイン、マギカロギア、モノトーンミュージアム、ダブルクロスにCoCを少々。

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