ダブルクロス3rdサプリメント紹介パブリックエネミー編【PE】

ダブルクロスパブリックエネミー紹介アイキャッチ

ガチアキ

こんにちは卓コロ編集長のガチアキ@Gachiaki0926です!

ダブルクロスをプレイしていて「FHのPCやりてー!」「ただ日常を守るんじゃなくてもっと自分本位な理由で事件に関わりたい!!」だからFHとしてシナリオで起きる事件を解決していきたい、もしくはちょっと悪いことするアウトローなシナリオで遊びたいと、そういった想いを抱いたことがある方もいらっしゃることでしょう。

事前情報でFHのPCが作れるということはもうご存知の方も多いと思いますので、そんなことができるようになるパブリックエネミーについてお話しさせていただきます。

パブリックエネミーの魅力

パブリックエネミー(以降:PE)とはくどいようですが――”FHのキャラクターを作るためのデータが追加されるサプリメント”です。

ワークス/カヴァーがキャラクターの職業と表の顔を表すと言ったことはもう皆さんご存知かと思いますが
このワークスにFHのものが追加されることで、晴れてFHのキャラクターが作れるようになったというわけです。

ただ、それだけではなくFHのキャラクターには『欲望表』というものをライフパスで設定することになり
どのような欲望を抱いてFHに所属しているのかを決定することができるのです!

しかもFHのキャラクターにしか使えないDロイスやアイテムも追加されており
どれもリスクがありながらも様々な強さを持ったものが揃っております。

欲望のままにオーヴァードの力を行使する、そんなFHに相応しいようなデータも使えるようになる上に
表に従ってセッションが進んでいく『シナリオクラフト』で遊べるようになるのも嬉しいところです。

また、全体の意思決定を行っている『セントラルドグマ』や、20年前のレネゲイド拡散以前から存在する古い集団『クラン』など
本書のテーマとなっているFHがどんな組織なのか深く理解できる設定集も用意されているので
ダブルクロスの世界観のファンやオリジナルシナリオを作りたいという方には欠かせない一冊となっております。

目次

FHキャラが作れる追加ワークス、FH専用Dロイスにアイテム!

FHのキャラクターは通常のキャラクター作成とあまり変わらないのですが、三点だけ異なるポイントがあります。

【通常のキャラクター作成とは異なる3つのポイント】
・PEに用意されているFHワークス表からワークスを選ぶこと。
・通常のライフパスの経験は経験(FH)を選び、経験(UGN)は振ることができず邂逅の代わりに欲望表を振る。
・固定ロイスのうち一つはDロイスにしないといけない。

FHワークスはちょっと変わっているのですが基本的にUGNエージェントや支部長とあまり変わりません。
FHエージェント、チルドレン、セルリーダー、FHレネゲイドビーイングと『FHマーセナリー』というものが用意されています。

マーセナリーというのはUGNにおけるイリーガルに該当するもので完全にFHに所属せず
契約を交わすことで協力しているオーヴァードを表すワークスです。言葉の通り傭兵のような感じですね。

必ずDロイスを取得しないといけないというのがなんとも力に傾倒するFHらしい“縛り”ですよね!
このことからもDロイスがいかに日常よりも非日常側へと”キャラクターを寄せる”ものなのか伝わってきますね。

ここで、FH専用のDロイスを選択することもできます。PFで追加されるDロイスは以下の5点!

【FH専用Dロイス一覧】
・強化兵”バーサーカー”:白兵と射撃攻撃のダメージロールに+2D
・装着者”アイテムユーザー”:常備化ポイント40点以下のアイテムを常備化
・不死者”アンデッド”:バックトラック時に浸蝕率119%以下ならジャーム化しない
・破壊の子”チルドレン”:取得エフェクトのLVを+1、最大LV+1
・工作員”マグネイト”:指定した情報を一つ隠ぺい

といったものとなっております! どれも個性が強くてワクワクしますね!!

また、このDロイスを取得したキャラクターだけがFH専用のアイテムを常備化できるようになります。
『コネ:FH幹部』といった情報収集に使うものも対象なので、FHシナリオだと上記のDロイスを取らないとちょっときついかなって印象です。

武器もなかなかカッコよくて強力なものが揃っておりますよ、僕は白兵武器の『トツカ』が好きですね。

すさまじい常備化ポイントを消費するのですが、攻撃力が16もありさらに肉体の能力値分ダメージが上昇します。
しかも「5人がかりでようやく動かせる巨大な剣」というフレーバーテキストから、ベルセルクのドラゴンスレイヤーのような武骨な見た目しているんだろうなと想像が膨らんでまいります。

デメリットも多い武器ですがカッコイイので僕は推しています。

また、エネミーとして出すならぜひとも『悪魔の銃』を使っていきたい気持ちですね。
この武器による射撃攻撃が命中したら攻撃を受けた対象の浸蝕率が+5されるので……楽しいですよ。

詳しいデータはPEを買って確かめてみてください!

セントラルドグマ、リエゾンロードとクランなどFHのことがよくわかる一冊

FHは組織であるもののセル(細胞)と呼ばれるチームで活動していて、全体的な意思の統括が行われておらず各々の欲望に従って行動している為、同じFHであるセル同士でも戦うことがある。

というのが基本ルルブで示されたFHという組織のスタンスでしたが――実は全てのFHエージェントに命令を下す頂点となる存在があるんですよ。

それが『セントラルドグマ』です。

12人の幹部エージェントとメッセンジャーと呼ばれる特殊なエージェントのみが彼らと言葉が交わすことが出来るのですが、彼らが直接指令を下した事例はほとんど確認されておりません。
マスターエージェントでさえ直接会ったりすることはできないので、FHの構成員でも詳しく知る者は少ない。

だからみんな欲望のままに好き勝手やってるわけなのですが、セントラルドグマが動いたらもうホントにこのダブルクロスの世界ではヤバいことが起きそうな気がしますね!

そんなシナリオをいつか遊んでみたいものです。

ヤバい人

他にも複数のセルと繋がっている上位の者のことを『リエゾンエージェント』と呼ぶのですが、このセントラルドグマとつながりのある者は『リエゾンロード』あるいは『ロード』と呼ばれ別格として扱われております。
これが前述の12人の幹部エージェントのことです。なんだかUGNの中枢評議会”アクシズ”みたいですよね。

また、この『ロード』に仕えるのが『クラン』という特殊なセルです、セルに限定されない集団もあるそうなのですが……。

20年前のレネゲイド解放以前から存在するFHとは無関係に存在しております。オーヴァードであるとも限りません。

古さや成立はクランによってまちまちなのですが、共通して言えるのは全てのクランはそれぞれのロードに仕えており、彼らの強力な私兵部隊であるという点です。

クランの中には数百年前から存在し、古くから”プランナー”都築京香に仕える『春日一族』というものもあるようですよ。

さらに設定面を掘り下げていくとジャームガイドという「ジャームとは何なのか」について解説している項目があるので
ダブルクロスについてより深く学んでいくには最適な一冊と言えるのではないでしょうか!

【シナリオクラフト】――理想の形? GMの力量に関わらずセッションができる!?

PEにおいて『シナリオクラフト』というものはこう定義づけられております。

シナリオクラフトとはストーリパターンテンプレートを用いて、ランダムな要素から物語を自動生成するツールである。
※ダブルクロスThe 3rd Edition サプリメント:パブリックエネミーより一部抜粋。

シナリオクラフト用語集など、PEに様々な用語が書かれており詳しく解説されていますが……。

ようは色んなテンプレートやチャートを用意したのでそれを元にダイスを振っていくと
それらによってNPCが生成されて登場したり、事件やハプニングが起きていってセッションが進行していくよ――というものです。

シナリオがなくとも、このシナリオクラフトに沿って進めていけばシナリオが生成されていきます。

まさにプレイヤーとゲームマスターが作っていくドラマですね。

キャラシさえ用意しておけばあとはアドヴェント(タイムリミット、シーン数)を決めて、グランドオープニングをROC(ロールオアチョイス)

この段階でどんなボスかを決めるデザイアチャートでボスが持つEロイスなども決定していきます、そして――

【シナリオクラフトの流れ】

オープニングフェイズ(グランドオープニング)

ミドルフェイズ(固定イベント、リサーチイベント、トリガーイベント)

トリガーイベントで事件の真相を真相チャートで決定し同時にボスも決定。

クライマックスフェイズ(戦闘)

エンディングフェイズ

といった流れになっていきます、ボスのデータもPEに複数記載されているので本当にお手軽にセッションできてしまいますね。

正直、何を言っているのか伝わりにくいかと思いますが……チャートやテンプレートを読めば「あぁ、なるほど」とすぐに理解していただけると思います。

謝辞
ごめん、買って読んでみて……。

まとめ

まとめ

【まとめ】
・FHのワークスと専用Dロイスにアイテムが追加!
・リエゾンロード、クラン、セントラルドグマなど他にもたくさんのFHの魅力的な設定が追加!
・シナリオクラフトプレイで手軽にセッションを始められるように!!

これまでPEについて解説させていただきましたが、個人的に好きな部分をちょっと語らせていただくと――。

僕はダブルクロスの公式リプレイが好きで、中でもデザイアが気に入ってるんですよ。
FHのPC達が己のデザイア(欲望)を果たすために行動していき、時にはUGNとも戦っていくのですが……。

PC達が所属する『神曲セル』はエンピレオ(至高天)と呼ばれ、願いを叶えてくれるといわれている水晶の薔薇を守っています。
もちろん、自分の願いを叶えるためにPC達は戦っているにすぎないのですが、PC1と2は年齢相応の倫理観も持ち合わせていて。
結果、他人の為にもなる行動をとったりするんですよね。

他人の命が失われること戸惑いながらも、でも自分の願いは叶えたい。

そんな葛藤と偽悪的な振舞いがカッコよくてもう好きで好きで……だからFHのPCで遊びたいなーってずっと思ってます。あまり使ったことないです。

それはさておきリプレイ:デザイアのキャラクター、“フェニックスガード”大門寺朱香“フェンリルバイト”青峰ミユキがNPCと追加されているのが嬉しかったです。

いずれ読み返して公式リプレイ小説も紹介していけたらな、と思っています。

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この記事を書いた人

TRPGオウンドメディア【卓コロ~TRPG普及委員会~】
代表&編集長&WEBクリエイター&ライター&デザイナー&動画エディター
北海道の豊かな大地が生んだインターネット野生児。

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