【永い後日談のネクロニカ】ESPサプリメント歪曲の舞踏を紹介

ネクロニカ サプリメント 歪曲の舞踏紹介アイキャッチ

歪んだ力、“ESP”でもっと刺激的な後日談はいかが?

こんにちは。ポケモンで一番好きな技はサイコキネシス――あるかと申します。

さて、今回はTRPG――永い後日談のネクロニカのサプリメント “歪曲の舞踏”のお話を致しましょう。

 

そもそも「ネクロニカとは?」という方々向けのお話や、基本ルールブックについてはこちらの記事にて。

 

TRPGのサプリメントと言えば多くの場合、基本ルールブックの内容を補足しテーマに従って
ゲームの内容をより充実させるために出版される書籍を指します。

PCゲームで言うところの追加パッチ。カードゲームで言えばブースターパックですね。

永い後日談のネクロニカでも例外に漏れず、3種類の公式サプリメントが出版されています。

中でも今回紹介する“歪曲の舞踏”のテーマはESP(Extra-sensory perception)――超感覚による知覚強化


……平たく言えば超能力ですね。

 

こちらのサプリメントの表紙を見ればもっと具体的なイメージを思い浮かべられることでしょう。

サプリメント:歪曲の舞踏とは? 

では、早速歪曲の舞踏をご紹介……と行きたいところですが、そのためにここで一度永い後日談のネクロニカについて
そもそもどういったゲームだったかをおさらいしてみましょう。

「人類滅亡後の世界を舞台に生きた心を持つ死体の少女”ドール”やその悪趣味な創造主”ネクロマンサー”として
狂気や退廃、グロテスクやナンセンスに彩られた物語を楽しむTRPG」

前回、私はこのように申し上げました。

ここでもしかするとこういった疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。

Q.「……あれ? 超能力なんてそんなオカルト全然関係なくない?

A.「はい、私もそう思います。バリバリの退廃サイエンスホラー(例えばバイオハザードのような)っぽい雰囲気がネクロニカにはあります」

今申し上げた通りどちらかというとサイエンスホラーなのです。

歪曲の舞踏で語られるESP(超能力)とは、実はオカルトや魔術の話ではなく科学のお話です。

私と世代の近い皆さまになら“とある科学の超電磁砲”をイメージしていただくと大変分かりやすいでしょう。

ネクロニカの世界でESP(超能力)というものは――

【科学技術としての“ネクロマンシー(死体操作)”を用いるネクロマンサーが作り出した
アンデッドにESPを付与する技術、そしてそれによってアンデッドが得る超能力】

と定義づけられております。

つまり、サプリメント“歪曲の舞踏”を適用することによって……。

ドールや敵アンデッドが手をかざすだけで物を捻じ曲げたり、脳波や精神波のようなもので攻撃できるようになるわけですね。

さて、概念の説明はこのくらいにしておいてそろそろ“歪曲の舞踏”がプレイヤーやドール、NCに与えてくれる具体的なメリットを紹介していきましょう。

 

目次

もっとイビツなネクロニカに! 歪曲の舞踏導入で追加されるもの

【特長的な追加データの数々】

歪曲の舞踏では、基本ルールブックのデータの可能性を広げる追加データが用意されています。
全ての魅力を語り尽くしたいところですが、この場では特筆すべきものをピックアップしてご紹介しましょう。

あるか イメージ

新クラス【サイケデリック】とそのクラススキル

歪曲の舞踏の目玉といえばやはりこれ、既存6クラスに加わる第7のクラスとしてサイケデリックのクラスが追加されています。

サイケデリックは歪曲の舞踏のテーマであるESPの発現を主眼に置いたクラスであり、ピーキーかつ上級者向けの性能が特徴です。

強化値が低くパーツが少ないため脆く、選択肢が狭いためドールの設計難易度も上昇します。

しかし、妨害・移動妨害の両方をスキル1つで無効化する【虚空の玉座】対象の行動値を2点奪いながら移動させる【盤上の駒】など
非常に独特で強力なスキルを保有できるクラスであり、パーティに1体いると姉妹の戦術の幅が大きく広がるでしょう。

 

既存クラスへの追加スキル

「歪曲の舞踏で追加されたのはサイケデリックだけ?」

いえいえ、既存6ポジション6クラスも負けてはいません。

各ポジション・クラスに2つずつ、合計12個の新たなスキルが追加されています。

いずれのスキルもサイケデリックに負けないインパクトを持ち、この歪曲の舞踏のスキルが導入されているかいないかで
ネクロニカのセッションは全く別のものとなる、と言っても差し支えないでしょう。

では具体的にはどのようなものなのかーー2つほどピックアップしてご紹介してみますね。

アリス【祈り】

“一定カウントパーツの損傷を受けなければ“という条件付きですが、姉妹全員の狂気点を一度に回復できる驚異のマニューバです。
基本ルールブックのみだとパワー不足と言われるアリスのポジションも、このスキルの登場によって一気に地位が向上しました。

ジャンク【手負いの獣】

パーツが大きく損傷すればするほど判定へ大きな補正を受けることができるマニューバです。

例えば、オートマトン【無茶】と組み合わせて能動的にパーツを損傷させたり
ステーシー【庇う】と組み合わせて姉妹を守りながら攻撃したりと攻守両方に組み込むことができる非常に人気の高いマニューバです。

 

いかがでしょうか?

 

歪曲の舞踏で追加されたマニューバは刺激的ですよね、他にもたくさん有用なデータが追加され基本のルールブックでは
現実的ではなかった構成やできなかったことができるようになる為、サイケデリックに食指をそそられない方も一読の価値があります。

さて、データ面のお話はここでいったん中断して歪曲の舞踏で広がるネクロニカの世界観について掘り下げていきましょう。

 

ESPを巡る、さらなる世界観の提示

ESPに関する追加の世界観設定も歪曲の舞踏の大きな魅力です。

超能力をネクロマンシーと結びつけて研究した機関“オペラハウス”や、そこで生み出されたESPを扱うアンデッドに関する紹介
基本ルールブックの年表と合わせて考察の幅がさらに広がるESP開発年表と、シナリオのアイディア、ドールのアイディアの宝庫です。

中でも私は“オペラハウス00”の設定資料集がお気に入りです。

研究機関オペラハウスの成果を結集した施設と、そこで生まれた5体の完成体。

最初のESP制御に成功した“アルファ”、忠実な兵士をベースにした“デルタ”
そしてESPが精神を不安定にするなら精神を鈍くすればいいという逆転の発想で作られた“サイケデリカ”
唯一のテレポートに成功したアンデッド”ドロシー“。

などなど、深く掘り下げられた設定とともに紹介されていますので手に入れたら是非とも目を通してみてください。

歪曲の舞踏よりトレース絵です

 

 

収録シナリオ【黒白遊戯】の完成度がすごい

歪曲の舞踏収録の公式シナリオ、その名も【黒白遊戯】

基本ルールブックの【母の愛を】も名作でしたが、この【黒白遊戯】はまた一味違う魅力を持っています。

舞台はとあるESP開発施設、生前囚われていたこの施設で再び目覚めた姉妹たちは白いチェスのコマを手渡され
ポーン、ルークなどのコマをモチーフとした役割を与えられます。

白の陣営として敵である黒の陣営と戦いながら施設の謎、敵の正体、ESPの秘密を明らかにしていくスリリングなシナリオです。

公式シナリオの中で唯一のハンドアウトが導入されたシナリオ。

新要素のESPがバッチリ活きた新感覚のストーリー、魅力的なキャラクター……。
どれをとってもネクロニカ公式最高傑作の名をほしいままにする驚異のシナリオとなっております。

 

【まとめ】ネクロニカをもっと楽しむためのスパイス 歪曲の舞踏

本日はネクロニカの最優のサプリメントとして名高い、歪曲の舞踏をご紹介致しました。

 

まとめ

・ドールとNCの楽しみを加速させる追加データの数々

・新たな要素“ESP”が広げるネクロニカの世界

・非常に評価の高い公式シナリオ【黒白遊戯】

 

必須のサプリメントとまでは申しませんが、ネクロニカをとことん楽しみたい皆さんならば
持っていて絶対に損の無いサプリメントであることは保証致します。

それでは、縁がありましたらまたどこかでお会いしましょう。

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この記事を書いた人

デジタルTCGゲーマー兼TRPGプレイヤー。専門分野は永い後日談のネクロニカ。他にはシノビガミやインセイン、マギカロギア、モノトーンミュージアム、ダブルクロスにCoCを少々。

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